2006/10/26 営業のツボ
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〜リラックストーク〜
佐藤 正彦氏 (株)インシュアランス・ラボラトリー 代表取締役


 みなさんお元気ですか?ご無沙汰してます。インシュアランス・ラボラトリー(生損保代理店)の佐藤です。サバイバル・セールストレーニングセミナー、ステップアップトレーニングセミナーともに内容一新。いずれも満員御礼状態が続いており、みなさまにはあらためて感謝の気持ちで一杯です。

 さて、みなさんは新規の見込客との初回面談時のリラックストークや雑談では日頃どんなことをお話ししていますか?営業は本題が勝負でリラックストークや前置きはどうでもよいと思っている人はいませんか?本題をしっかり聞いてもらうためには、このリラックストークや雑談がと・て・も重要なのです。ちょっと考えてみましょう。

 特に生保の営業で初対面ともなれば、たとえご紹介があったとしても見込客は思った以上にガードを固めているものです。ただでさえ人間は初対面の人と会うだけで本能的にストレスを感じる(防御反応をとる)ものなのだそうです。この緊張状態のまま本題に入っていって質問をしても見込客は素直に話をしようとは決して思わないのです。
リラックストークの目的は文字通り見込客の緊張を解くことと、少しでも信頼を醸成する(好感を持ってもらう)ことです。
それではこの緊張状態を解き好感を持ってもらうにはどうしたらよいのでしょうか。
「今日はいい天気ですね…」「昨日も巨人が負けましたね…」「今年ももう年末で早いですね…」こんな誰でも知ってるような話を聞いても新鮮味もないし、正直面白くありません。
見込客にしたら面白くないので「で?今日は何しに来たの・・・?」―これは辛いですね。
「で?」―この短い見込客のフレーズは相当破壊力のある言葉です。営業パーソンとしてはやむを得ず「で、でですね…」。これではその後どんなに気の効いたこと話したってうまくいくはずありません。リラックストークや雑談で絶対にやってはいけないことは、一般的な話と自慢話です。情報化時代の今、誰でも知ってるような一般論ばかり言う人がいますが面白くもなんともありません。さらには自慢話にいったては最低です。多くの場合、人は自らが自慢話をするのは大好きですが、他人の自慢話を聞くのは好きではありません。ここは相手の興味を引くには自慢話よりむしろ失敗談です。失敗談は相手との距離を縮める為の最高の話題であり、これ以上に相手に安心感と親近感を与える話題はないからです。

 見込客に好感を持ってもらう(少しでも信頼を醸成する)には、もちろん身だしなみや名刺交換の仕方も重要ですが、リラックストークの中でいかに相手の基本的な欲求を満たすことができるかが問題なのです。誰しも認めてもらいたい、愛されたい、一目置かれたいという人間の基本的な欲求があります。人間は自分の存在を無視されることが最もイヤなのです。たとえば、見込客のオフィスやご自宅に伺った時に目に飛び込んできた絵や表彰状等をむやみやたらに褒めればよいというわけではありません。自然に相手がそれについて話ができるように仕向けてあげればよいのです。「この素敵なトロフィーはどんな時にいただいたものなんですか?」―結果、相手の自慢話に繋げることができれば、それを聞いてくれたみなさんは相手からみると、とても好感のもてる相手になるわけです。

 リラックストークは自分が何を話すかよりも、見込客に好きなことや気持ちのよいことをたくさん喋ってもらうことを主眼に置きましょう。そして日頃の雑談の中でのエピソードを増やすには、日常の中で感じる何か新鮮な驚きや発見をマメにメモっておくことです。そうすれば話すネタが尽きることはないはずですし、飲み屋でももてますよ(失礼)。



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